新人教育 歯科現場
4月に入った新卒ちゃんも、今では仕事に慣れ、年末の慌ただしい時期の一戦力として活躍してくれている今日この頃。
今年は、新人教育に携わる機会が多かったのですが、改めて教育の難しさを実感する日々でした。
どこの職場でも存在するであろうマニュアル。
マニュアルを読んで完璧に頭に叩き込めばそれでOK。とはいかないところが技術職の厳しいところ・・・。
技術を教える上では皆、職人と化し「大体こんな感じで・・・」だったり、「こーして、こーして、こう!」ってな具合に、やっている姿を見せては、感覚で伝えていくしかない部分が多い。
なので、技術を売る世界では、どの業界でも「職人たるもの、見て盗め」の精神なのかと。それ故、一度見せた=できる と考えている人もいる。
技術は練習あってのことだと思うのですが、見る→実践になることも歯科現場ではよくあること。
これでは、一部の才能ある子しか育たない。その他大多数は影での自分の努力が必要になる訳です。
教育で躓いた時、参考にするのは自分の経験。
新人の時、どうやって教わって、どうやって身に付けたのか。
私が新卒で勤務したクリニックは、鬼のような院長と1年上の先輩しかいなかったので、先輩と毎日のように鬼院長から説教を受けるといった流れでした。
でも、今ではその時の経験が生かされており、自分の「基本」となっている。
かといって、あの時の教育が良かったのかとも思えない。
当時は本当に嫌で嫌で嫌で・・・毎日泣きながら働いていた。
院長から怒られるという恐怖でいつも委縮していたし、変なプレッシャーがかかっていたし。
教育する上で「怒る」という感情は、マイナスにしかならないのかとも思う。
だけど、自分の子供だったり、身近な人には感情的になって怒ることもしばしば・・・。日々の自分を省みつつ、歯科の新人教育では、なるべくマイナスな発言はしないように心がけています。
今の現状を客観的に伝えて、こうしたらもっと良くなると思うよ!となるべくポジティブに。
他のスタッフが怒る 教育方針であるのなら、私は怒らない教育方針で在りたい。
「自分の力で、相手を導くこと」 かなり難しいけれど、TBIやMFTに共通することもある。
時間がかかる根気がいることだけど、相手に伝わったり、行動変容できた時の喜びはとても大きい。信頼関係も深まる。
蒔いた種がいつか花を咲かせる日がくることを楽しみに。
keikoU